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乳がん異種移植マウスでlasofoxifeneの抗腫瘍活性確認

2021年6月15日  専門誌ピックアップ

野生型、Y537S変異またはD538G変異のエストロゲン受容体α(ERα)を有するMCF7細胞を乳管に注射されたNSGマウスを用いて、選択的ER調節物質lasofoxifeneの内分泌療法抵抗性ER陽性乳がんに対する抗腫瘍活性を検討。フルベストラントとの比較、およびパルボシクリブとの併用も評価した。 その結果、lasofoxifene単剤はフルベストラント単剤に比べ原発腫瘍増殖阻害および転移抑制効果が高かった。パルボシクリブ併用で腫瘍抑制および転移予防効果が改善し、その効果はlasofoxifene+パルボシクリブの方が高かった。ERαのリガンド結合ドメイン(LBD)のX線結晶解析で、lasofoxifeneが野生型とY537SのLBDのアンタゴニスト立体構造を安定させることが明らかになった。LasofoxifeneによるY537SのLBDのアンタゴニスト立体構造促進能が、長い半減期とバイオアベイラビリティとともに、Y537S変異MCF7細胞の原発腫瘍増殖および転移の強力な阻害へ寄与する可能性が示唆された。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投...