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Dダイマー高値COVID-19に抗凝固薬予防投与の効果示されず

2021年6月19日  Lancet

ブラジルの31施設に入院したDダイマー高値の18歳以上の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者615例を対象に、治療目的の抗凝固療法(リバーロキサバン)と抗凝固薬予防投与(エノキサパリン)の有効性と安全性を実用的非盲検多施設共同無作為化対照試験で検討(ACTION試験)。有効性の主要評価項目は死亡までの期間、入院期間、30日目までの酸素投与期間の階層的解析とし、intention-to-treat集団でwin ratio法(比率1超で治療的抗凝固療法の結果が良好)を用いて解析した。安全性の主要評価項目は、30日目までの大出血または臨床的に重要な出血とした。 その結果、有効性の主要評価項目に治療群と予防群の差は認められなかった(win ratio 0.86、95%CI 0.59-1.22、P=0.40)。安全性の主要評価項目発生率は、治療群8%、予防群2%だった(相対リスク3.64、95%CI 1.61-8.27、P=0.0010)。治療群2例(1%)、予防群3例(1%)に試験薬に対するアレルギー反応が認められた。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています...