局所進行上咽頭がんに用いるカペシタビン経口低用量補助化学療法(休眠療法)の有益性を多施設共同並行群間非盲検無作為化第III相試験で検討。高リスク局所進行咽頭がん(病期III-IV A期、T3-4N0とT3N1は除外)で、根治的化学放射線療法後に局所領域疾患や遠隔転移がなく、ECOG PSが0点または1点の患者(18-65歳)を対象とした。主要評価項目は、治療成功生存率(無作為化から疾患再発または全死因死亡までの期間と定義)とした。 その結果、中央値38カ月の追跡調査期間中、休眠療法群の14%、標準治療群の26%に再発または死亡が認められた。3年治療成功生存率は、休眠療法群(85.3%、95%CI 80.4-90.6)の方が標準治療群(75.7%、同69.9-81.9)よりも有意に高く、層別ハザード比は0.50(95%CI 0.32-0.79、P=0.0023)だった。それぞれ35例(17%)、11例(6%)にグレード3の有害事象が認められた。カペシタビンによる有害事象で最も多かったのは手足症候群で、18例(9%)がグレード3だった。休眠療法群1例(1%未満)にグレード4の好中球減少症...
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