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米国の学校、感染予防対策で安全に再開可能

2021年6月21日  Annals of Internal Medicine

2021年4月時点で全国の公立学校の児童・生徒の4割がフルタイムの対面授業を受けられていない米国で、学校の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染リスクをエージェントベースのネットワークモデルを用いて評価。家庭、学校、世帯間の相互作用を考慮した上で小学校および高校内での感染をシミュレーションした。米国の学校の平均規模を算出し、小学校の児童数を638人(492世帯)、高校の生徒数を1451人(1223世帯)とした。 その結果、校内感染率は、児童・生徒の年齢や市中発症率によって大きなばらつきがあり、感染対策によって大幅に低下することが予測された。小学校では、初発症例1例発覚後30日間に平均1.7例の2次感染が予測されたが、中等度の予防対策で0.9例、高度な対策では0.3例に減少した。高校では校内の予防対策水準が低いと、初発症例1例発覚後30日間で2次感染23例の大規模クラスターが生じることが予測されたが、予防対策を強化すると大幅に減少し、2.0例になった。感染した児童・生徒のほとんどが無症状なため、教師がワクチンを接種し、定期的な検査で無症状者を見つけることが感染減少に有用だという...