白内障手術前の生体計測値、医療施設間で異なる

日本国内の12の眼科施設で白内障手術を施行した患者2143例2143眼を対象に、各施設の術前生体計測値データおよび術後の屈折精度を多施設共同試験で比較した。 一元配置分散分析の結果、平均角膜屈折力（P＝0.587）および角膜乱視（P＝0.304）を除き、眼軸長（P＝0.003）、前房深度（P＜0.001）、水晶体厚（P＜0.001）、中心角膜厚（P＜0.001）などのほとんどの術前変数に施設間で有意差が見られた。SRK/T式でBarrett Universal II式に比べ算出した予測屈折誤差が有意に遠視側となり（対応のあるt検定のP＜0.001）、10施設で有意に遠視側、1施設で有意に近視側の予測誤差が見られた。絶対誤差もSRK/T式でBarrett Universal II式に比べ有意に大きく（P＝0.016）、4施設で有意な増加、2施設で有意な低下が見られた。 ...