1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. コロナ流行前の脳静脈洞血栓症に血小板減少例は少ない

コロナ流行前の脳静脈洞血栓症に血小板減少例は少ない

2021年7月15日  Journal of the American Medical Association

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンChAdOx1 nCov-19(アストラゼネカ社/オックスフォード大学)、Ad.26.COV2.S(ヤンセン/ジョンソン&ジョンソン)の接種後4-28日に血小板減少症を併う脳静脈洞血栓症(CVST)を発症する症例が報告されており、病理学的機序として、血小板第4因子・ヘパリン抗体関連の免疫介在性反応が示唆されている。そこで、世界各国の病院7施設で、COVID-19流行前(1987年1月-2018年3月)にCVSTの診断を受けた患者865例(年齢中央値40歳、女性70%)を対象に、血小板の状態を後ろ向きに解析。過去に採取した93例分の凍結血漿検体で血小板第4因子・ヘパリン抗体の有無を分析した。入院時の血小板減少症(血小板数150×103/μL未満)、ヘパリン起因性血小板減少症、血小板第4因子・ヘパリンIgG抗体(光学密度0.4超)の頻度を評価項目とした。 その結果、73例(8.4%、95%CI 6.8-10.5%)に血小板減少症が認められた(軽症6.0%、中等症2.0%、重症0.5%)。1例(0.1%)が血小板第4因子・ヘパリン抗体を伴...