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高齢者の多剤併用、処方最適化で改善も入院は減らず

2021年7月21日  British Medical Journal

欧州4カ国で、複数の慢性疾患があり多剤併用中の高齢者での薬物療法最適化の効果をクラスター無作為化対照試験で検討(OPERAM試験)。高齢者2008例(70歳以上、慢性疾患3疾患以上、使用薬剤数中央値9剤)を通常治療群と体系的な薬物療法最適化(介入)群に無作為化した。主要評価項目は、12カ月以内の薬剤関連の初回入院とした。 その結果、介入群の86.1%に不適当な処方が認められ、スクリーニングツールSTOPP/START基準で平均2.75項目の改善が推奨された。このうち62.2%で2カ月後までに1項目以上の推奨事項(主に不適当な薬剤の中止)が実行に移された。介入群の21.9%、対照群の22.4%に薬剤関連の初回入院が発生した。intention-to-treat解析では薬剤関連の初回入院のハザード比は0.95(95%CI 0.77-1.17)、per protocol解析では薬剤関連の入院のハザード比が0.91(同0.69-1.19)だった。初回転倒のハザード比が0.96(同0.79-1.15)、死亡のハザード比が0.90(同0.71-1.13)だった。...