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抗がん剤の中心静脈投与には埋め込み型ポートが有効

2021年7月29日  Lancet

英国で、全身性抗がん剤治療を実施する18歳以上の固形がんまたは血液腫瘍患者1061例を対象に、中心静脈アクセスデバイス3種[Hickmanトンネル型カテーテル、末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)、完全埋め込み型ポート(PORT)]の効果と安全性を多施設共同非盲検無作為化対照試験で比較(CAVA試験)。割付は、4通りから選べることとした(Hickman vs. PICC vs. PORT、PICC vs. Hickman、PORT vs. Hickman、PORT vs. PICC)。主要評価項目は合併症発生率(感染症、静脈血栓症、肺塞栓、血液吸引不能、機械の不具合などの複合)とし、デバイスの除去、試験からの離脱、1年後の追跡調査のいずれかが発生するまで評価した。 その結果、PICCとHickmanカテーテルの合併症発生率はほぼ同じだった(52% vs. 49%)が、検出力不十分の可能性があったため、PICCの非劣性は示されなかった(オッズ比1.15、95%CI 0.78-1.71)。PORTのHickmanカテーテルに対する優越性(合併症発生率29% vs. 43%、オッズ比0....