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肺がん診断後の禁煙でも生存期間が改善

2021年8月8日  Annals of Internal Medicine

ロシアで肺がん診断後の禁煙が病勢進行と死亡にもたらす影響を前向きコホート研究で評価。診断時に喫煙者だった早期非小細胞肺がん患者517例を対象とした。全生存率、無増悪生存率、肺がん特異的死亡率を評価し、全死因死亡およびがん特異的死亡のハザード比を算出した。 その結果、中央値7年の追跡調査期間中、死亡327件(63.2%)、がん特異的死亡273件(52.8%)、がんの進行(局所再発または転移)172件(33.7%)が記録された。補正後の全生存期間中央値は、診断後に禁煙した患者の方が喫煙継続者よりも21.6カ月長く、(6.6 vs. 4.8年、P=0.001)、5年全生存率(60.6% vs. 48.6%、P=0.001)および無増悪生存率(54.4% vs. 43.8%、P=0.004)も高かった。補正後もなお、禁煙に全死因死亡(ハザード比0.67、95%CI 0.53-0.85)、がん特異的死亡(同0.75、0.58-0.98)、病勢進行(同0.70、0.56-0.89)のリスク低下との関連が認められた。軽度ないし中等度の喫煙者、重度の喫煙者、がんの病期が早期および後期の患者でもほぼ同じ...