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肥満でクローン病リスク上昇、潰瘍性大腸炎との関連は見られず

2021年8月9日  専門誌ピックアップ

BMI、ウエスト・ヒップ比(WHR)などの生活要因関連の身体測定値と肥満やクローン病、潰瘍性大腸炎との関連を前向きコホート研究5試験(対象60万1009例)の統合解析で検討した。

追跡調査期間1011万18人年で、クローン病563件、潰瘍性大腸炎1047件を特定した。標準BMI(18.5-25未満)との比較で、肥満(ベースラインBMI 2以上)があるとクローン病のリスクが上昇した(統合多変量調整ハザード比1.34、95%CI 1.05-1.71、I2=0%)。クローン病のリスクは、ベースラインのBMI 5増加当たり16%(同1.16、1.05-1.22、I2=0%)、成人早期(年齢18-20歳)のBMI 5増加当たり22%(同1.22、1.05-1.40、I2=13.6%)上昇した。WHRの増加でクローン病リスクが上昇したが、統計的有意性はなかった(各四分位数への上昇ごとの統合多変量調整ハザード比1.08、0.97-1.19、I2=0%)。肥満尺度と潰瘍性大腸炎リスクの関連は認められなかった。