イスラエルの医療データベースを用いて、統合失調症患者の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院と死亡、ワクチン接種、接種後の傾向を縦断的コホート研究で検討。統合失調症患者2万5539例と対照の一般集団2万5539例を対象に、2021年4月30日までのワクチン接種前後のCOVID-19の転帰を評価した。 その結果、統合失調症群は対照群に比べて、入院(ハザード比4.81、95%CI 3.57-6.48、P<0.0001)および死亡(同2.52、1.64-3.85、P<0.0001)のリスクが高かった。ワクチン接種率は、対照群の方が急激な上昇が見られた(ログランク検定=309.88、P<0.0001)。併存疾患(糖尿病、高血圧、肥満、虚血性心疾患)が統合失調症群のワクチン接種率の有意な予測因子だったが(いずれもP<0.0001)、対照群では予測因子ではなかった。統合失調症群と対照群の入院率および死亡率の差異は、ワクチン未接種者では大きかったが(1000人年当たり発生率の差6.2、3.2)、接種完了者では大幅に縮小した(同1.1、-0.9)。...
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