白内障手術後の炎症予防はNSAIDで十分

超音波水晶体乳化吸引術施行予定の低リスク白内障患者470例470眼（平均年齢72.2歳、女性61.7％）を対象に、予防的抗炎症治療による中心窩網膜厚増加予防効果を無作為化臨床試験で検討。患者を5通りの抗炎症予防レジメン［プレドニゾロン1％＋非ステロイド性抗炎症薬（NSAID、ketorolac 0.5％）併用点眼薬の術前投与開始（対照）、術後投与開始、ketorolac単剤の術前投与開始、術後投与開始、リン酸デキサメタゾンデポ剤のテノン嚢下投与］に割り付けた。 その結果、術後3カ月時の平均中心サブフィールド厚（CST）は、併用療法の術前開始群250.7μm、術後開始群250.7μm、NSAID単独の術前開始群251.3μm、術後開始群249.2μm、テノン嚢下投与群255.2μmだった。対照群と比較すると、CSTと視力に有意差はなく、術前投与群と術後投与群にも差は見られなかったが、テノン嚢下投与群の83例中47例（56.6％）が追加抗炎症治療を要した。...