肝移植、術前6カ月禁酒の有無で転帰に差なし

初回肝移植（LT）を受けたアルコール性肝疾患（ALD）患者163例を対象に、移植前の禁酒期間が180日未満の早期LTと180日以上の標準LTの転帰をコホート研究で比較。88例が早期LT、75例が標準LTを受けた。 その結果、早期LTレシピエントは標準LTレシピエントに比べて若年で（49.7歳 vs. 54.6歳、P＜0.001）、移植待機リスト登録時の末期肝疾患モデル（Model for End-stage Liver Disease）スコアが高かった（中央値35.0点 vs. 20.0点、P＜0.001）。早期LTレシピエントと標準LTレシピエントの1年生存率（94.1％ vs. 95.9％、P＝0.60）、同種移植片生着率（92.7％ vs. 90.5％、P＝0.42）、再飲酒なし生存率（80.4％ vs. 83.5％、P＝0.41）、有害な再飲酒（短時間に多量飲酒、リスクのある飲酒、または常習的な飲酒と定義）なし生存率（85.8％ vs. 89.6％、P＝0.41）は同等だった。...