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胃がん肥満者の腹腔鏡下胃切除、VFAの術後合併症への影響見られず

2021年9月11日  Surgical Endoscopy

腹腔鏡下胃切除術を施行した肥満の胃がん患者587例を対象に、内臓脂肪面積(VFA)が手術転帰に及ぼす影響を傾向スコアマッチング解析で検討。患者をVFA(100cm2未満、100cm2以上)とBMI(25未満、25以上)に基づき各2群に分類した。傾向スコアマッチングで潜在的バイアスを最小限とした後、VFA低値・高値の144組、BMI低値・高値の82組で術後転帰を比較した。 その結果、VFA高値群ではVFA低値群に比べると、手術時間が長く(P=0.003)、術中失血が多く(P=0.0006)、術後第1日および第3日のCRP値が高かった(それぞれP=0.002、P=0.004)。BMI高値群とBMI低値群には有意差が見られなかった。VFAとBMIの間に強い相関関係はなかった(R2=0.64)。術後合併症は、VFAおよびBMIともに高値群と低値群の間に有意差は見られなかった。多変量解析では、VFA高値は手術時間の独立した予測因子だったが、術後合併症の発生率とは有意な関連はなかった。...