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医療大麻の疼痛緩和作用はわずか

2021年9月19日  British Medical Journal

慢性疼痛(非がん性およびがん性)に用いる医療大麻の便益とリスクをシステマティックレビューとメタ解析で評価。慢性疼痛で医療大麻やカンナビノイドと大麻以外の対照薬を比較した追跡期間1カ月以上の無作為化試験32件(成人患者計5174例)を解析対象とした。 その結果、プラセボと比較すると、医療大麻の非吸入投与により10cm視覚的アナログ尺度(VAS)で最小重要差(MID)1cmの疼痛軽減を達成する患者の割合がわずかに増加すると考えられた(モデル化リスク差10%、95%CI 5-15%、中程度の確実性)。医療大麻の経口投与では、身体機能のごくわずかな改善(SF-36身体機能尺度のMID 10点達成率、同4%、0.1-8%、高度の確実性)、睡眠の質のわずかな改善(10cm VASのMID 1cm達成率、同6%、2-9%、高度の確実性)が見られた。 医療大麻の経口摂取で一過性の認知障害(RD 2%、同0.1-6%)、嘔吐(同3%、0.4-6%)、嗜眠(同5%、2-8%)、注意力低下(同3%、1-8%)、悪心(同5%、2-8%)のリスクが増加した(中程度の確実性)。浮動性めまいのリスクは大きく増加した...