舛添・前大臣が語る新型インフル対策の舞台裏◆Vol.1
レポート
2010年2月8日 (月)
橋本佳子(m3.com編集長)
舛添要一・前厚生労働大臣が2月6日、第25回日本環境感染学会総会で「新型インフルエンザを経験して―行政の対応―」と題して講演、最悪の事態を想定した危機管理、様々な角度からの情報収集、そして現場での取り組みの重要性を強調した。 舛添氏は2007年8月から2009年9月までの752日間、安倍、福田、麻生の各総理の下で、厚生労働大臣を務めた。講演ではまず、大臣就任後から新型インフルエンザ(H1N1)の発生までの間、新型インフルエンザ対策推進室の設置や発生を想定したシミュレーションなどを通して対応の準備をしていたと紹介。 さらに2009年4月以降の新型インフルエンザへの対応について、「危機管理は常に最悪の事態を想定して行うことが重要。“見えない敵”との戦いであり、オールジャパンで取り組むことが求められる」とした。その際のカギとして挙げたのは、情報収集と発信。舛添氏は、霞が関からの情報ではなく、直接現場から情報を拾い上げることの重要性を強調、「結局、柔軟に対応できたのは、首相官邸に集まったオーソリティーではなく、“異端児”からの情報による。官邸の権威主義は困る。助教授でも助手でも、優秀な人を使え...
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